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ものの持ち方 [お気に入り(本)]

以前、「 日本民藝館 」を訪れた際に売店で見かけてから
ずっと気にかかっていた一冊の本がありました。
それは、柳宗悦の『ものの持ち方』という本で、
このたび、ようやく手元に置けるようになりました。

           200804301242000.jpg

この本は・・・。
いや、そもそもこれは本というより、何かの雑誌の付録のような佇まい。
藍染の布で装丁されたこの本は、
昭和二十二年に発表された旧漢字・仮名遣いのものを
読みやすいようにと、吉本力氏により現代表記に改められたものだそうで、
翌年、昭和二十三年に発表された『美の法門』という本が、

 「工藝美において、作る側から論じているのに対して、
  『ものの持ち方』は、用いる側から説いており・・・
                  --- 吉本力氏の寄せ書きより」

ということで、
まるでコンピューターにおけるプログラマーとシスアドの関係性のようでもある。
尚、上記『美の法門』はこちら。

新編美の法門 (岩波文庫)

新編美の法門 (岩波文庫)

  • 作者: 水尾 比呂志
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1995/11
  • メディア: 文庫

※水尾比呂志氏は日本民藝協会会長

残念ながら、本題の『ものの持ち方』については、
近所の本屋さんでも(多分)、Amazonでも買うことが出来ないように思うので、
興味のある方は是非、「日本民藝館」の売店まで。
売店に立ち寄るだけですと、入館料はかかりません。(苦笑)
また、装丁の藍染の柄は何種類かあり、好きなものを選ばせていただけました。
私はこの縦縞を選びましたが、他には格子柄なんてのも。

 「いやいや、私は旧漢字・仮名遣いのものを読むわ!」

という大変頼もしい文系の方は、
月刊『工藝』百十六号(昭和二十二年三月発刊)のものに
掲載されているようですのでそちらをどうぞ。
(どうぞ、と書きつつ、なかなかご縁がないとめぐり合えない気もしますが・・・。)

 「工藝品は使われると活々してくる。
  またよく使われているときほどそれが美しく見えることはない。
  また使い慣らすと際立って美しさが増してくる。
     (中断)
  ところが買い手は必ずしも用い手ではない。
  使うために買うのではなく、ただ見るために・・・」

あぁ・・・。
今、3~4年前に観た「 ジャパニーズ・モダン展 -剣持勇とその世界- 」の図録を
買わなかったことも思い出してしまった・・・。

さて・・・。こちらも今から手に入るかしら???
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コメント 4

mckee

こんにちは。
柳宗悦さんの『ものの持ち方』は初めて知りました。
素敵な佇まいの本ですね。
中身も気になります。

今月は日本民藝館に久しぶりに行こうと思っているので、
是非探してみます^^。
by mckee (2008-05-01 23:25) 

かものはし

Dear mckee
 コメント&nice!、ありがとうございます。
 レジ前の書籍コーナーにありますので、是非!
by かものはし (2008-05-02 09:58) 

nikitoki

日本民藝館、学生の時には、よく行っていました。久しぶりに行ってみるかな-。
by nikitoki (2008-05-03 07:23) 

かものはし

Dear nikitoki
 コメント&nice!、ありがとうございます。
 私は今になってようやく日本民藝館の良さが
 分かってきた気がします。
 第2、3土曜日に行くと、旧柳宗悦邸はもちろん、
 駒場公園の旧前田公爵邸もセットで観覧できますね。
by かものはし (2008-05-03 19:19) 

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