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劇症1型糖尿病 [糖尿病・身体のこと]

ずっとず~っと、書き直そうと決めていた記事。自分の病気、「1型糖尿病」のこと。
一昨年に書いたものはこちら。
   ( リンク先参照 → 「 1型糖尿病 」 )
まず、この2年弱で分かったことは、1型糖尿病の方がみな私と同じような症状、
   「 糖尿病性ケトアシドーシス
を引き起こして、病気になったことを知るわけではないのだ、ということ。
私はてっきり、
皆さんも同じように救急車で運ばれて、病気が発覚するのかと思い込んでいましたから。

今一度、説明すると、
「糖尿病」とは・・・

   何らかの原因で膵(すい)臓にあるβ細胞(ランゲルハンス島にあります。)から
   分泌されているインスリンというホルモンが、減少・消滅する、もしくは、
   インスリンを利用できない(インスリン抵抗性)状態になることで、高血糖が続き、
   血管が脆くなり、動脈硬化など、さまざまな症状(合併症)を引き起こす可能性の
   ある病気。

ということになるかと思います。
日本で「糖尿病」と診断された人の95%くらいの方が2型糖尿病と呼ばれ、
残りの5%が1型糖尿病とされています。

   「糖尿病はぜいたく病。」

なんて、揶揄する声も巷では多く聞かれますが、実際は遺伝や体質なども絡み合い、
必ずしも生活習慣が悪い人だけが発症する病気というわけではないのです。
1型はもちろん、2型もしかりです。
どちらかというと、2型のほうが遺伝的要素が強いということも分かっているようです。

また以前は、
   「子供=1型」、「大人=2型」というイメージが定着していたようですが、
最近では、
   「大人でも1型」(私とか。)、「子供でも2型」(今、これが問題になっています。)
と、何型であるかということは、発症年齢を問わないことがわかってきています。

さて。
私は「劇症1型」の患者なので、
ここからは、この「劇症型」について少し掘り下げてみたいと思います。

まず、一口に「1型糖尿病」と言っても、発病の仕方で3タイプあるということ。

  1、急性発症型
      1~3ヶ月程度の期間で発症。膵β細胞は減少しており、インスリンの分泌も激減。
     小児の場合は昏睡状態になって医療機関に運ばれ、発症が分かることが多い。
     平均発症年齢は13歳前後。自己免疫疾患であることが多いが詳細は不明。
  2、劇症発症型
      数日~数週間で劇的に発症。極短期間で発症するため、著しい高血糖の割には
     HbA1cが正常~軽度高値程度である事が特徴。
     膵臓からのインスリン分泌はほぼ枯渇。
     平均発症年齢は40歳前後。ウィルスが原因であるとされているが詳細は不明。
  3、緩徐進行型
      数ヶ月~数年の単位で徐々に膵臓からのインスリン分泌が減少していくタイプ。
     専門医でなければ、2型糖尿病と間違える事も。各種自己抗体の有無が決め手。

2の「劇症型」タイプは1型糖尿病患者の約20%くらいだそうです。
そして、平均発症年齢は40歳前後。
私は、自分のことをずっと
   「大人になって1型になった珍しいタイプ」
なのかと思っておりましたが、
正確には、
   「まだ若いのに劇症型になった珍しいタイプ」
ということになるようです。

このタイプが何より怖いのは、命を落とす危険性が極めて高いこと。
 (決して、脅しではなく・・・。)
あまりにも急激に容態が悪化してしまうため、病院に間に合わず、
命を落とされる方も少なくないと聞いています。

◎「劇症型の診断基準」としては

  1、糖尿病性ケトアシドーシスを起こしていること
  2、血糖値が288mg/dlを超えているにも関わらず、HbA1cは8.5%以下
  3、血清Cペプチド(自己インスリン量)が0.5ng/ml未満

を満たしていること。
◎(参考までに)「私の入院時のデータ」

  1、ケトン体+++
  2、HbA1c 6.2% 血糖値 546mg/dl
  3、血清Cペプチド 0.3ng/ml(とかだったような・・・。)

う~ん。。。見事に1~3の全てに当てはまります。(苦笑)
どう見ても、私の症状は明らかに「劇症型」なんですね。

何ヶ月か前に、『 最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学 』という番組でも、
この「劇症型」について取り上げられておりました。
2006年02月14日(←この日に糖尿病を取り上げるっていうのはどうなの???)放送の
   『本当は怖い風邪~悪夢の週末~』
というのが、それ。
正確には、「今、番組でやっていたよ。」と友人が知らせてくれたのですが・・・。
 (いつも、ありがとう~!)

そうそう、そうなんですよ。
私も最初は風邪から始まったようなんです。
そんな、私自身の病状が進んでいく過程での個人的体験談はこちら。
   ( リンク先参照 → 「 1型糖尿病発覚前(去年のこと)☆その1 」 )

さらに、この病気のより詳しい情報をお知りになりたい方は、
下記のリンク先を参考になさってください。

●劇症型委員会
  → http://www.jds.or.jp/iiinkai/gekisho/
●nikkeibpより
  → 「 劇症1型糖尿病の発症頻度、日本人急性発症1型の約20%
●糖尿病ネットワーク内「いま、1型糖尿病は」
 → http://www.dm-net.co.jp/ichigata/

この記事に登場されている内潟先生は、
全国の1型糖尿病患者が通院していることで有名な
「東京女子医大糖尿病センター」にいらっしゃいます。
こちらの病院は、日本で一番、1型糖尿病患者数が多いと言われているそうです。
みんな、転院してくるみたいですね。

さらに、
●個人の方「yamaji naoki」さん?のHP
  → http://homepage.mac.com/yamajinaoki/touc/geki/geki.html
  → http://homepage.mac.com/yamajinaoki/sakaeb/geki/geki.html
こちらは、すごく綺麗に分かりやすくまとめていらっしゃるので、是非リンクを。
そして、そのお願いにあがりたいのですがトップページにいけなくて。
ご連絡をさしあげたいのですが、どうすれば良いのでしょう???

ちなみに、
この方が読まれたという新聞記事の掲載日は「2004年5月23日」となっています。
私が発症する約3ヶ月前くらいですね。
そのころ、私は何をしていたのかな・・・。と、ふと気になってスケジュール帳を見てみたところ、
5月23日は試験監督のアルバイトをしていました。

   「・・・あ。」

この日の帰り、友人と白金台でアップルパイを食べたことを思い出しました。
ちょうどその日、お店では結婚式の2次会が開かれていて。
それから、「 mina perhonen 」を覗いて帰りました。
皆川さんのテキスタイルは、いつ見ても可愛い。

つまり・・・。
よくある、20代女性の日常って感じ。
そんな日曜日の新聞に、
3ヵ月後の自分の生活を一変させる記事が掲載されていたことなど露とも知らずに。(苦笑)

   「油断して生きることの儚さと美しさ」

ふと、そんなものを身に染みて感じ入る次第です。

と、どうかみなさん、くれぐれも、お身体にはお気をつけて。
何か、「いつもと違って変だなぁ~。」と思ったら、すぐに病院に行ってくださいね!


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kenken23

徳島では糖尿病の死亡率が13年連続で全国ワースト一位だそうです。
運動不足や肥満率が高いことが要因と見られてるらしいんですが・・・。
僕は親戚がこの病気と知るまで、余り知識が無く病気の状態等を知りませんでした。
今でこそ親戚から色々な話を聞き、協力し、そして自分自信も食生活等には気をつけるようにしてます。
運動もほぼ毎日してます。
家族や親族もこのことは勉強してるので、発症する可能性は低いと思いますが油断大敵。
毎日の心がけで、病気の予防に努めたいと思います。
そして来年こそは目指せ脱ワースト一位!!

(乱筆)乱文、失礼しました。
by kenken23 (2006-06-11 23:59) 

ぽん

本当、人ごとじゃ無いわ。

日頃の油断は大敵ですね!

うむむ〜
by ぽん (2006-06-13 07:01) 

かものはし

Dear kenken23
 コメント&nice!、ありがとうございます。
 徳島はワースト1ですか・・・。
 確かに、彼氏のお父様も糖尿病を患っていらっしゃいました。
 車移動が多いと運動不足になりますからねぇ。
 kenken23さんのご家族と徳島のみなさんが、健康でありますように。
Dear ぽん
 コメントありがとうございます!!!
 メールでも書きましたが、そうして「自分だったら・・・。」と
 思っていただけると、こういう記事を書いた甲斐があるってものです。
 病気は、防げるものは出来るだけ防ぎたいですもんね。
 どうか、お身体にはくれぐれもお気をつけて!
by かものはし (2006-06-17 10:37) 

さおりん

教えてくれてありがとう。。。
私の祖母は糖尿病です。
(父が養子なので、本当のこの祖母?には会ったことがないのですが、足がないらしいです。)
私も妊娠中、糖尿の気があるって言われたので、もしかして遺伝?日々気をつけてます。
全く、知識がないので・・・少し勉強になりました。
by さおりん (2006-06-18 00:06) 

かものはし

Dear さおりん
 コメント&nice!、ありがとうございます。
 そうですね。ここに書いたのは防ぎようのないほうの糖尿病なのですが、
 防ごうと思えば、出来るだけ防げる2型の糖尿病については、
 みなさん、病名を聞き慣れてしまっていて、かえって軽視している感じが
 するのが気にかかります。
 合併症を引き起こしてから、ようやく事の重大性に気づくとかね。。。
 できれば、ちょっとの心がけで、回避できるものは回避して欲しいと
 思うんです。食事と運動で血糖値が良好に保てるなら、注射が必要に
 なる前にそうすべきだと思いますし・・・。
 私は注射以外の選択肢が移植以外に残されていなかったので
 止む無く注射をしていますが、もしも、回避できる可能性があったなら、
 回避すべく最大限の努力をすると思いますね。
 だからこそ、余計に端から見ていて悔しいというか・・・。
 すいません。余談でした。(笑)
by かものはし (2006-06-18 13:41) 

しん

初めまして、かものはしさん。
コメントありがとうございました。

偶然なんですが、実は私、1型糖尿病です。
厳密に言うと1型糖尿病でした。
3、4歳の頃に倒れ、救急車で運ばれいわゆる若年性糖尿病(1型糖尿病)だと宣告されたそうです(←さすがに覚えてない)。
幼年期から一生注射生活を余儀なくされたのですが、母の並々ならぬ努力(徹底した食事管理と運動)により今は普通に生活を出来る状態になっています。

小学生ぐらいから自分で注射をする予定でしたが、徹底した食事管理と猛烈な運動量により小学生ぐらいにほんの少しだけインシュリンが出たんです。
それからだんだんインシュリンも安定して出るようになり、注射生活は免れました。
当時、若年性糖尿病ではインシュリンがでるのは不可能とされていたようです。担当のお医者さんも相当驚いていたようです。
お医者さんが母に「どうやったんですか?」って言ってましたから。
それから母が書いていたノートをお医者さんに全て渡したそうです。
今では医学会でも「ごくまれに食事と運動によって改善される可能性がある」とされてるようですね。数年前にTVで見ました。

でも注射生活は免れましたが、血糖値は依然高いですし毎日運動は欠かしていません。インラインスケートもその一環でやってます。
かれこれ20年もランニングを続けていますが、苦しいと思った事はありません。運動のおかげで改善されたわけですし、また、今かものはしさんのように糖尿病で苦しんでいる方が大勢いらっしゃるのですから。

かものはしさんも私のように奇跡が起こる事を祈っています。
微力ですが応援しています。
by しん (2006-06-18 23:05) 

これ

ん~俺も劇症型になるんかな(笑)
でも俺の場合はどちらかと言えば急性発症型のようだ。
by これ (2006-06-19 00:34) 

かものはし

Dear しん
 コメントありがとうございます!
 「飴」の記事から、何やら、偶然とはいえ、びっくりです!!!
 そして、今は注射をしないでいらっしゃるとのこと。
 食事と運動でβ細胞の負担を軽くしていると、
 復活することもあるってことなのでしょうか???
 なんにしても、そういう方がいらっしゃるというのは大変心強いです。
 私も最近は、ようやく運動をするようになりました。
Dear これ
 コメント&nice!、ありがとうございます。
 これさん、最近お忙しそうでしたから、コメントをいただけて嬉しいです。
 そうですね・・・。
 素人判断で恐縮ですが、これさんの入院手記を読ませていただくと、
 もしかして、急性なのかなぁ・・・?などと思いますが・・・。
 でも、もっと色々なタイプがあったりするかもしれませんしね。
by かものはし (2006-06-20 22:56) 

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