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シリーズ「3X歳ガン漂流」 [お気に入り(本)]

今回の記事は直球で、ある「本」について書こうと思う。

昨日、「今日こそは!」と
例によって休んでしまった(=サボってしまった)定期検診に行き、
   ( リンク先参照 → 「 むむむ。。。体調悪っ! 」 )
病院帰りに立ち寄った本屋で、

   「なぁ。(そろそろ)買えよ。」

そんな声に呼ばれた気がして、ふと足を止めた先にあった本。
それがこの、『3Xガン漂流』シリーズです。
 『31歳』、『32歳』、『33歳』と、3冊あります。

31歳ガン漂流

31歳ガン漂流

  • 作者: 奥山 貴宏
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2003/11
  • メディア: 単行本
32歳ガン漂流 エヴォリューション

32歳ガン漂流 エヴォリューション

  • 作者: 奥山 貴宏
  • 出版社/メーカー: 牧野出版
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 単行本
33歳ガン漂流ラスト・イグジット

33歳ガン漂流ラスト・イグジット

  • 作者: 奥山 貴宏
  • 出版社/メーカー: 牧野出版
  • 発売日: 2005/07
  • メディア: 単行本

「本(モノ)に呼ばれた。」という経験、この記事を読んで頂いているあなたにもあるでしょうか?
別に本じゃなくても、CDでも洋服でも何でも構わないのだけれど。

実はこの本、装丁の雰囲気から(「やまだないと」さんの表紙絵ですしね。)
すぐに目に付き、もう大分前から、その棚に並んでいるのを、私は知っていました。
そりゃ、知っていたさ。この装丁ですよ?見逃すはずがない。
・・・とはいえ、もうご存知の方も大勢いらっしゃることでしょう。
私が知るもっともっと大分前から、テレビや新聞等で話題になっていたようなのです。
簡単に言えば、私の情報が遅いのだが。(←今は、この点が非常に悔やまれる・・・。)

最初に見かけたときに発刊されていたのは、『32歳(以下「ガンエヴォ」)』まで。
 ※ご本人が、2作目のことを「ガンエヴォ」と書かれているので。
もちろん、そのときも手に取り、パラパラとページをめくってみたのだけれど、

 「ふ~ん。」と、つれない私。

 「31歳」→「32歳」。

このままきっと、結構長らく続いちゃったりするんだろうなぁ、なんて
無責任な期待?をしていたのかもしれない。

そう。

   「いつまでも、今日と変わらない日が来るのかと思ってた。」

的な思い込み。

この本は、
そのタイトルからも分かるように、作者の奥山貴宏さんのガン闘病記です。
31歳にして「肺がん」を患い、余命2年と宣告された奥山さん。
世の中には色んな病気の人がいて、ゆえに闘病記っていうのもたくさんあって。
云々。。。
私の書いているこのブログも、闘病記の端くれになるのでしょうか???

私は、自分が病気になる以前から、
そういうのは敢えて、読まないようにしてきたところがある。
理由?理由はね・・・。
 (書いていたら、かな~り猛毒を吐きまくってしまったので、自ら削除。)

さて。
この闘病記は、ちょっとね、そういうのとは一味も二味も違います。
ご本人も、
   「感動したい人、泣きたい人は他をあたってくれ。」
と書かれているように、いわゆる闘病記が苦手な方こそ、読んでみて欲しい。

内容は、時系列に日記形式で進んでいくのですが、のっけから「Underworld」の話。
たまたま今、私の使っている携帯の目覚まし代わりの着メロが
『Born Slippy(NUXX)』だったのもあり、
また、奥山さんがフリーになる前に携わっていらした雑誌の中の一冊。
『effects』。(奥山さんはライターさん。)
私は、これが未だに捨てられなくて、取っておいてあるのです。
昨年末の引越しのときにも、ちゃんと箱詰めして持ってきちゃいました。
・・・と。
年齢が近いせいもあるのか、はたまた、趣味嗜好が似通った部分があったのか。
直接面識はないけれど、友人の友人くらいの距離でつながっていたのではないか?
なんて、勝手に思う。
 (友人の友人の先輩という距離ならば、本当にありそう。奥山さんは日芸だそうですよ。)

        
                  ↑
          HMVのサイトにジャンプ。(試聴できます。)
           ※新しいウィンドウが開きます。

                  ↑
           Impress Directサイトにジャンプ。
           ※新しいウィンドウが開きます。

もちろん、病気のことも書かれているのですが、
基本的に
   「フリーライターを生業としている人が病気になったので日記にそのことを書いてみた。」
という感じ。
ごく普通の日常に病気がある。
というだけ。

そういうの、私は好きです。

まぁ、とにかく。
まずは、『31歳』から、と購入し、電車の中でザーッと読んでしまい、
今日のうちに、『33歳』まで買っておかなければ、ひどく後悔する週末になるであろうという予感。
本能に従い、途中下車して、本屋さんで『32歳』『33歳』を購入。

今はね、上手く文章にすることができません。
ただ、早く記事にしなきゃという思い、のみ。

そして。。。
あぁ・・・。
どうやら、呼ばれたのは本当だったようです・・・。
今も、牧野出版さんのWebマガジン「パブリデイ」には奥山さんのブログが残されているのですが
そこに、NHK教育テレビ「ETV特集」での奥山さんの番組、
 『オレを覚えていてほしい』 の、再々放送の告知がありました。
 ※ご本人が生前残そうとされていたインタビュー映像等をまとめたもの。
「NHK教育テレビ」という辺りが、最近の私っぽいではないか。。。

   ETV特集
   『オレを覚えていてほしい--ガン漂流・作家と読者の850日--』
     2/18(土) 25:05~

ナレーションは、あややですね。直接、会うことはできたのでしょうか?
謹んで、拝見させていただきます。

そして、病気が徐々に進行する最中、書かれた自伝的小説。
『ヴァニシング・ポイント』。
 ※プライマル・スクリーム?元の映画のほうかしら?(←映画のほうでした。)
この小説が発売された3日後、奥山さんは亡くなりました。
ご冥福をお祈り申し上げます。

ヴァニシングポイント

ヴァニシングポイント

  • 作者: 奥山 貴宏
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2005/04/14
  • メディア: 単行本

●奥山貴宏さんのHP
 → http://www.teknix.jp/
●牧野出版
 → http://www.makinopb.com/
●Webマガジン「パブリデイ」内、『32歳ガン漂流 エヴォリューション』
 → http://www.publiday.com/blog/adrift/
●勝谷誠彦さんのHP
 → http://homepage2.nifty.com/katsuya-m/index.html
●NHK教育「ETV特集」
 → http://www.nhk.or.jp/etv21c/update/2005/0723.html

この記事、きっと何日かしたら、書き直しますから。

****************************************
 2006年2月23日。追記。
  この記事を書き直すというよりも、
  この本を読んでいく過程で自分にあったことなどを書いていくほうが相応しいと判断し、
  別途記事にしました。
  本の内容とは、直接関係のない記事になっていますが、予めご了承下さいませ。
     ( リンク先参照 → 「 『幸せ』ということ。 」 )
     (         → 「 Sweet & Bitter 」)
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コメント 6

おのっち

本はまだよんでいないのですが,この人のブログと闘病生活について,前に深夜TV特集が組まれていたので見ました.

一言にしてしまうと「葛藤」と呼ばれるものが,ブログと生活とで複雑に絡み合っていて,切ない感じになった記憶が.
by おのっち (2006-02-20 15:44) 

かものはし

Dear おのっち
 うん。まさに、その番組ですね。
 まだ、番組を観ていないので、細かいことは分からないけれど、
 何かね、ごくごく身近な人に思えてならないよ。
by かものはし (2006-02-20 22:17) 

くぼ

あたしもそのTV(たしか教育番組だったよね?)以前見たよ。
彼そのものをうつしてた。
何も飾らない、「彼」という人間をうつしていたTVだったよ。
言い方とかぶっきらぼうだけど、心にズキンとストレートにくる。そんな感じだよ。
TV見終わったあと、初めて知った人なのにすごく泣けた。
もっと知りたかったのに、そのときにはもういない。

「奥山貴宏という人間を忘れないでほしい。」

たしかそうTVで言っていたような気がする。
亡くなってからもブログのアクセスはすごいらしいよ。
by くぼ (2006-02-22 21:38) 

かものはし

Dear くぼ
 コメントありがとう~。
 私も遅ればせながら、番組を観て、本も読み終わったところです。
 闘病ってさ、隔離されたイメージがあると思うのね。
 奥山さんは、それを日常に持ち込んでしまった人という感じがして。
 だからこそ、
 今もそこに生きているんじゃないかと思うのに、いない・・・。
 という事実に凹みました。
by かものはし (2006-02-23 16:31) 

petrosmiki

かものはし様

TBどーも。はじめまして。
そちらの闘病関係の記事は思わず
全部読んでしまいました。

俺は「2型」だからそちらほど大変ではないけど
虫歯の話とか「そうそう」って思った。

俺も医者に「最近、体調に異変は?」と訊かれて、
特にその時は思い当たるフシもなかったので
「関係ないと思いますが、歯が痛いぐらいかな」
なんて冗談まじりに話してたら、実はそれが糖尿
と関係大アリだと訊かされて、その日1日、妙に
ブルーだったなぁ。
まあ結局のところ、「それなりにうまくつきあって
いかにゃあしょうがねえか」ってぐらいの、
ありきたりな言葉しか思いつかないのだが。

奥山氏はNHKとは別の番組でご一緒させて
いただいたので、本だけで接する通常の読者
以上に彼について身近に考えることができた
点では幸運だったと思う。

まぁ俺にとっては「逃げない生き方」の参考に
させてもらってるって感じかな?
同じ姿勢を「かものはし」さんにも感じますよ。
発病したのが妹さんではなく自分で「よかった」
と思ったとか、何というかその微妙な感情、
非常に強く伝わりました。

長々となりましたが、そちらもお体気をつけて!
by petrosmiki (2006-03-03 22:05) 

かものはし

Dear petrosmiki
 コメントありがとうございます。なんか、すごく嬉しいです。
 一件、一件長い記事なのにも関わらず、読んでくださったんですね。
 本当にありがとうございます。
 虫歯はそうなんですよ。合併症の一部なんだそうです。
 それにしても、プロの方に自分の記事を読んでいただけるとは。
 こういう辺りがブログの便利な部分なのですね。
 > 「それなりにうまくつきあっていかにゃあしょうがねえか」
 本当にそうですね。
 それで、他に大きな病気もせず、長生きしたら、
 糖尿病に勝ったことになるんでしょうか。。。
 それは、自分の最期が来るまでは誰にもわかりませんね。

 三木さんも、十分にお身体にお気をつけ下さい。それでは。
by かものはし (2006-03-04 14:57) 

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